真言宗 弘法大師の教え20

​剛柔気聚(あつま)れば浮生出ず。

 

​地水縁窮(きわま)れば死して

 

​休するがごとし。

 

​先に挙げた「生者必滅」の理を越

 

えて、今を生きるお大師様のお姿

 

を「入定留身」(にゅうじょうる

 

しん)と言います。

 

​「入定」とは瞑想に入ること、

 

​「留身」とはこの世に身を留める

 

ことを意味します。

 

​いわば奥の院は、あえて冒頭の

 

​「剛柔気聚れば」の視座に立てば

 

​「相反」する生者必滅の無常の理

 

​と、入定留身のお大師様の「常住」

 

​のお姿が揺るぎなく「相応」され

 

ている聖地なのです。続く 合掌

 

 

​追伸 この文章は『空海散歩~世

の流れ~』第二巻(筑摩書房より

成30年7月15日発刊予定)

​に掲載されます。

​アイキャッチの画像は愛宕山弘正

寺の千体不動尊です。

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