平素よりここ弘正寺「さいの河原」万体
地蔵尊には多くの方がご参詣くださって
います。様々な思いを胸に抱いておられ
る方々の合掌のお姿に、私は常々「お地
蔵様」という仏様について思念致します。
平安末期の歌謡集『梁塵秘抄』(りょう
じんひしょう)の仏歌(ほとけうた)に
わが身は罪業多くして
ついには泥梨(ないり)へ
入りなんず 入りぬべし
からだ山なる地蔵こそ
毎日のあか月に 必ず来たりて
訪(と)う給え
とあります。
罪深き行いによって地獄行きの我が身で
はあるが、お地蔵様のお救いを深く信じ
ています。お地蔵様は毎日夜明けに猛火
の炎を踏み分けて、地獄の私を救わんと
参られます。
この歌はお地蔵様のお慈悲が歌われてい
ます。
亡くなった我が子だけでなく、亡くした
ご両親をもお救い下さる方が地蔵菩薩、
お地蔵様です。 合掌