弘正寺では、水子供養として『さいの河原地蔵和讃』をお唱えします。
お地蔵様と鬼と幼くして亡くなったお子さんたちが
登場する場所がさいの河原です。
幼いお子さんたちが亡くなると
「三途の川」に赴くといいます。
その川岸が「さいの河原」であります。
「三途の川」は地獄の入り口とされます。
なぜ幼いお子さんが地獄に向うのか。
仏教においては、親より先に亡くなることは
「親不孝」とされます。
儒教的な影響から、人間には死ぬ順序があり
親が亡くなり、子が亡くなり、孫が亡くなりという順序を
守らないと「親不孝」とされるのです。
亡くなったお子さんにはあまりにも理不尽ではありますが、
愛児を失った親御さんはそう思わずにはいられない。
弘正寺の檀家のご主人が、病気で先立った息子さんを
「ほんとにいい息子だったが、大馬鹿野郎だ」
と肩を落とし、力なくおっしゃったことを思い出します。
親御さんを悲しい思いにさせるから「不孝」なのです。合掌