我が子との今生の別れ、その痛切は、計り知ることはできません。
古より、多くの方がその胸の内を俳句や詩歌に遺しておられます。
野口雨情が作詞した『シャボン玉』も有名な歌です。
野口雨情は明治41年に、長女のみどりちゃんを失っています。
生後八日間のほんとうにはかない「いのち」でした。
『シャボン玉』には「消えた」の表現が繰り返されて
愛児へのいとおしさ、あきらめきられない無念さが
胸に迫ります。
「風 風吹くな シャボン玉飛ばそ」
人生には思いがけないつまずきがあります。
それでも子供のみならずみんなそれぞれの人生を歩んでほしい。
私には、野口雨情の切ない祈りと応援に聞こえ深い感銘を受けるのです。