よだれかけを替えますと・・・

今月25日(日)は、毎年恒例のさいの河原 万体地蔵尊のよだれかけの交換、清掃奉仕を務めます。

それに先立ち、目下、弘正寺では古くなったよだれかけを外す作業をしております。外すと顕わになるのが、水子地蔵様がお持ちになっている宝珠であります。この宝珠は、如意宝珠(にょいほうしゅ)といいます。種々の財宝を生み出すものとされます。つまり、お地蔵様がこれをお持ちになることによって、私たちの切なる願いを満たして下さるのです。

お地蔵様のよだれかけを外すと顕わになる如意宝珠、私たちの胸に秘めた「希望」とも重なります。お地蔵様の「希望」は、私たちをお救い下さるという御心。私たちの「希望」は、何か。昨今のコロナ禍にあって、自心に問い続けていきたいものです。

万体地蔵尊様一体一体のよだれかけを外し、新しく替える作務は、大変困難です。険しい崖におられるお地蔵様や足下におられるお地蔵様に対して、高い場所や同じ姿勢で行う作務は、怪我や腰痛を起こすことがあります。

それでも毎年篤信者の方々が奉仕下さることに、弘正寺はただただ頭の下がる思いであります。困難な作務の中にあって、希望という名の「宝珠」が顕わになった万体地蔵尊様に、私たちもそれぞれの希望を胸に抱くことの大切さをお示しいただいると感じています。至心合掌

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