3/25 おじぞうさまのたより

平成最後の春のおひがん法要を厳修いたしました。

 

今回も多くの檀信徒の皆様のご参詣賜りまして、厚く御礼を申し上げます。

 

「梅に鶯(うぐいす)」という表現があります。とりあわせのよいもの。美しく調和するもののたとえ、仲の良い関係を意味します。しかし実際は梅の花によくやってくるのは、鶯(うぐいす)ではなく、目白(めじろ)です。同じ意味で「松に鶴」があります。やはり鶴が松に止まっていることはありません。しかし現実と違うからといって、これらの表現が否定されることはありませんでした。先人達が縁起の良いものとして大切に語り継がれてきたからです。

 

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弘正寺境内の梅

 

事実が違うことは、現代よりもっと自然が身近であった先人達もわかっていたはずです。しかし、そこには人間の思い描く理想の世界があります。そして、その理想は「美しく調和する世界」であり、弘法大師空海様、お大師様の説かれた世界観に通じるのです。

 

弘正寺の境内も梅は散り、鶯(うぐいす)が美しく鳴き始めました。どうぞご参詣ください。合掌

 

 

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