水子供養について 30

以前、水子供養の後で、

申し込みをされた施主様が、

「ご住職にお経をあげて頂いた

ので、水子さんにたたられずに

すみます。安心しました」

とおっしゃいました。

 

施主様は大きな勘違いをされて

います。

 

そもそも「たたり」があるから

「供養」を勤めるのではありま

せん。

 

「供養」という漢字は「人偏」

に「共」と書く「供」と「養」

うという漢字で成り立っていま

す。

 

「人」と「人」が、お互いに養

いあう、支えあう、助けあう関

係が「供養」の姿です。

 

亡くなった水子の精霊(しょう

りょう)様と、ご縁のある施主

様は、「供養」において、お互

い欠くべからざる尊い存在であ

ります。

 

この関係なくして、「供養」は

ありません。

 

水子の精霊様のお気持ちを察す

れば

様々なやむを得ない事情があっ

たにせよ

父母の都合で生まれることの叶

わなかった上に

「たたり」として思われること

は、さぞお寂しいことでありま

しょう。

 

この世の私たちも

亡くなった方々も

共に支えあい

助けあい

養いあいながら

仏様の道を歩みます。

 

水子供養とは、

「たたる、たたられる」という

忌む関係でなく、

「養い、養われる」というお互

いを尊びあう関係であります。

 

親も子も共々に歩む仏道、それ

が「水子供養」なのです。合掌

 

こちらのお地蔵様は、知立の檀家

山本様の作品です。

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